パリ滞在一月半。
ちょっくら遠出でもしてくるか、と、国鉄乗り放題のパスを購入。
一週間のものにした。
パリの中には幾つか大きな駅があり、広いし、勝手が分からず、
いつも緊張する。
買ったチケットがあっているのか、この電車でいいのかなど。
表示も、どこを見ればいいのか分かりづらかったり。
おっかなびっくり乗った列車。
後ろの座席の坊やが、私の座ってるシートの背をガンガン蹴ってくる。
落ち着かない。
かの有名なモン・サン・ミッシェルを目指す。
噂どおり、交通の便が悪く、パリからそんなに遠くないのに、
一泊することになる。
駅周辺の安ホテルに泊まる。
何のへんてつも無い、無愛想な部屋。
ベッドの近くにあった、むき出しのトイレ便器。
便座が無い。
余計に寂しい・・・。
翌朝、目的の世界遺産を見に行く。
話には聞いていたが、海に囲まれた孤島のようではなく、
砂地に囲まれた、ウエディングケーキ(しかし、派手ではないよ。)
のようであった。
中は、ガイドブックどおり、参道にオムレツの看板を掲げたレストランが
幾つかあった。客は余りいない。
何で、オムレツなんだろう。
日本の観光地で、どこでも蕎麦、みたいなものなのかなぁ。
ちょっと高いところから、見下ろしてみると、思った以上に、周りの砂地は
拡がっていて、人が歩いているのがポツポツ見えた。
楽しいのかなぁ。
砂地といっても、湿地のような砂地である。
見物を終えて、ホテルに戻り、駅に行ってみると、
次の電車は一向に来ない様子。
駅に、他の客もいない。
数時間、ボーっとしていると、一人、やって来たが、
しばらくすると、何処かへ行ってしまった。
駅の人に確認してみたところ、やっぱり三時間位
待たなくてはならないようだった。
私のほかにも、列車の時刻をしつこく尋ねている人がいた。
こんなにメジャーな観光地なのに、嘘だろ!?と、思いたくなるに違いない。
時刻表は調べてきてあったので、覚悟はしていたが、暇をつぶそうにも、
余りに退屈な街なのだった。
駅を出て、寂れたカフェに入る。
カウンターの上をハエが飛び回っていた。
ココアを頼む。
不味い・・・。
パリで普通だと思っていた味が、もしや、他よりおいしい味だったのかな。
暗い店内で、長居する気にはなれなかったので、また、駅に戻った。